FRP

超電導マグネット用ボビン

自作の超電導マグネットを作るにあたり、絶縁体でボビンを作りたかったのでFRPで自作することにしました。

材料:繊維として使うのはガラスクロス(モノタロウ 1 m×1m 1000円くらい)とステンレスの網 (モノタロウ 1 m×1m 1000円くらい) 2種類です。ステンレスの網は強度の確保と、熱収縮を考慮して使ってみました。プラスチックは低温で定評のあるエポキシ系樹脂、スタイキャスト1266を使用しました。

行程1:ステンレスのパイプに紙とマスキングテープを巻いて、最後にボビンを取り外せるようにしました。ガラスクロスとステンレスの網は幅3 cm程度の短冊状に切って準備しておきます。

行程2:スタイキャスト1266を硬化剤と混合し、デシケータで脱泡したのちパイプにハケで塗ります。その後、ステンレスの網⇒スタイキャスト⇒ガラスクロス
⇒スタイキャスト⇒ガラスクロスと繰り返します。この時、各段階でアルミの脱泡ローラーでしっかりスタイキャストを染み込ませます。

行程3:あとは樹脂が偏らないようにゆっくりと回転させて樹脂の硬化を待ちます。最後に旋盤で外径を削って完成です。

超電導マグネットのボビン

まとめ:超電導線をできるだけ内側まで巻けるように内径27.5 mm、外径29 mm、長さ100 mmとかなり薄めに作りましたが、強度は十分そうです。あとは液体ヘリウムにつけてみて割れなどがないかのテストをします。